第3回 <植込み~約6ヶ月後・まとめ 編>

オリーブは「乾燥気味に育てるのが基本」とよく言われる植物です。
そのため、常に水分が供給される底面灌水(底面給水)の植木鉢とは相性が悪いのでは?と感じている方も多いのではないでしょうか。実際にお客様からもよくいただく質問です。
そこで、当店のプランツドクターである埼玉県越谷市の観葉植物店『Green JAM』店主・中山さんにご協力を得て「水やりの手間を減らしたい」「夏の水切れリスクを減らしたい」という理由から、
あえて底面灌水タイプの鉢でオリーブを育ててみることにしました。
植込みから約6か月。結論から言うと、結果は非常に良好でした!!
特に夏の猛暑において、そのメリットを強く実感することになりました。
第1回▶【オリーブをレチューザ(底面灌水鉢)で育ててみた|<植込み~約1ヶ月後 編>】はこちら
第2回▶【オリーブをレチューザ(底面灌水鉢)で育ててみた|<植込み~約3ヶ月・4ヶ月後 編>】はこちら
■ 植込みから6ヶ月後 2025/11/8

10月に入り、朝晩がぐっと冷え込むようになってから古い下葉が黄変しはじめました。
実も熟してきて色づきはじめました。
オリーブの木は寒さ、乾燥に非常によく耐え強健ですが、基本的には水・肥料共に大好きな性質です。
レチューザ鉢に植えたことにより、今夏の猛暑も水切れを起こすことなく順調に育っております。
来年の芽吹きのために肥料を施しました。
【実際に感じたメリット】
今回の栽培で特に感じたメリットは以下の通りです。
【1】水やりの回数が大幅に減ること
忙しい日常の中で、この点は想像以上に大きな利点でした。数日間水やりができない状況でも、安心して管理できるのは底面灌水ならではです。
【2】猛暑でも水切れのリスクが低いこと
夏場の植物管理において「水切れ」は最大のトラブルの一つですが、それをほぼ気にしなくて良いのは非常に大きな安心材料でした。
【3】生育が安定しやすい点も印象的
急激な乾燥や過湿の波が少なく、一定のコンディションを維持できるため、植物にとってストレスが少ない環境になっていた可能性があります。
【デメリットと注意点】
一方で、いくつか注意すべき点もあります。
最大のポイントは、やはり過湿のリスクです。底面灌水は便利な反面、水を常にためてしまった場合土が乾くタイミングがなくなり、根腐れにつながる可能性があります。
また、環境によっては土の表面が湿り続けることで、カビやコバエが発生するリスクも考えられます。
今回はレチューザ鉢特有のポンを用いた通気性のある給水の仕組みと設置場所が風通しの良い環境だったため問題は起きませんでしたが、室内などではドライ期間をしっかりとる等、注意が必要です。
【うまく育てるためのコツ】
今回の経験から、底面灌水でオリーブを育てる際のメリットは明確になりました。
コツは水を常に満水状態にしないこと。貯水部分の水が減ってから補充することで、適度に乾燥する時間を作ることが重要です。
次に、水はけの良い土を使うこと。軽石や粒の大きい用土を混ぜることで、過湿のリスクを大きく減らすことができます。
さらに、日当たりと風通しの確保も欠かせません。この2つが整っていれば、底面灌水鉢を使用して安定した環境を作ることができます。
|結論|オリーブ×底面灌水は十分に成立する
今回の検証を通して、オリーブは底面灌水でも問題なく、むしろ安定して育つことが分かりました。
特に夏の猛暑環境においては、水切れを防げるという点で非常に大きなメリットがあります。
適切な土と管理を組み合わせれば、初心者でも扱いやすい栽培方法だと感じました。
もちろん、乾燥気味に管理したい場合や、実の収穫を重視する場合には従来の方法の方が適しているケースもあるでしょう。しかし、「枯らさずに育てる」という観点では、底面灌水は非常に有効な選択肢の一つです。
まとめ
オリーブは底面灌水でもしっかり育ち、特に夏の猛暑においてはその強みを発揮しました。
水やりの手間を減らしつつ、安定した成長を実現できる点は大きな魅力です。
一方で、過湿にならないような工夫は不可欠です。
水の管理と用土の工夫、この2点を押さえることで、底面灌水でもオリーブ栽培は十分に成功させることができると感じました。
これからオリーブ栽培を始める方や、水やり管理に不安がある方にとって、今回の方法は有力な選択肢になるはずです。

【プランツDr.中山さん】
埼玉県越谷市にある観葉植物専門店「GREEN JAM」の店主・中山裕二さん。
多肉やエアプランツはもちろん、塊根植物なども揃う注目の観葉植物専門店。
仕入れは必ず信頼のおける生産者さんから中山さん自身の目で見て直接選ぶ。
個性的な植物や樹形の仕立てにこだわった一点ものなど質が高くてレアな品種が揃うとグリーンマニアの中でも話題のお店。
■観葉植物専門店GREEN JAM 埼玉県越谷市花田4-9-18
公式ホームページはコチラ